思えば自炊を始めた若い頃、「肉を焼いて味付けは塩のみ」のようなものを、凄く美味しく感じていました。
それは特別なブランド牛なわけでなく、むしろ、グラム100円を切るような豚肉で味わうことが多かったです。
たしかに、市販の焼肉のタレで炒めた肉も好きだったのですが、そのシンプルと言いますか、究極の「基本」のような味が逆に新鮮だったのかと。
ただ、そんな気持ちも月日が経つと忘れてしまうもので、今では程度の良い肉が手に入ったときにしか、その味付けはしておらず。
上の写真も塩のみの味付けなのですが、それは少し良い豚肉が手に入ったから。
銘柄は忘れてしまいましたが、奈良県の大和郡山に住む叔母さんに頂いたものです。
もちろん美味しいのですが、それが肉の質によるものなのか、それとも久しぶりの塩のみの味付けによるものなのか、正直分りませんでした。
それは少し悔しい。やっぱり、普段は口にしない良い食材だけでなく、普段の食材の良し悪しも、日頃から深く味わう必要もあるのかと。
そして舌を鍛えるためにも、「基本」の味付けは大切だと思うのです。
ただ、美味しい肉をより美味しく頂くためには、「基本」だけではなく「工夫」も必要なのかと。
せっかくの肉をフライパンで焼いただけでは勿体ないと。
そこで思いつくのは「茹でる」。そんなわけで「冷しゃぶサラダ」にもしてみました。

冷しゃぶサラダ。
サラダといいますか、ただの肉盛り。
味は美味しいのですが、これを「工夫」と呼ぶには少々おこがましい。
ドレッシングも、結局「ごましゃぶ」ですし。
しかも、がっついてしまったので記憶はジャンク料理に。
ただ、そう思えるのも「基本」を知っているから。
やっぱし、「基本」は色々と大切なようです。
ごちそうさまでした。
Copyright C 2007-. 67 PHOTO.All Rights Reserved.