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PLフィルターを使わなくなった理由

フィルム写真

上の写真は仙台の泉区で撮ったもの。

震災から数ヶ月、仙台の隅々まで撮ることを目標にしていたころ、空に巨大な積乱雲を見かける日も多くなりました。 それを撮りたいと思い、クルマで追いかけたわけです。

青空をバックに存在感ある白い塊。
時間と共に膨張するスピードは早いです。
少し目を離すと、次に見たときには、もう別の形。

そのため、「いい」と思ったときにシャッターを押さないと、そのチャンスは逃げていきます。 気が付けば、成長しきった積乱雲は成層圏まで到達し、頭はすり減り、コントラストの高かったボディーもぼやけてしまう。 そんな積乱雲の隙間の中で見つけたのは、成長中の積雲。

そこを切取った写真が、この日のベストショットでした。

写真リンク: Thunder cloud l 67 PHOTO

この写真は「PLフィルター」を使用して撮りました。

雲の「もこもこ感」を撮るなら有効かと思ったので、レンズの先に装着したわけです。 ちなみにレンズは、「smc PENTAX67 165mm F2.8」。 67レンズ群の中でも評価の高い、「きっちり写る」名玉。 ぼくは、あまり好きではない画角なので出番が少ないですが、鉄道をメインに撮られている方に多く愛用されているようです。

雲の輪郭はくっきりしたと思います。 おそらく、白色の雲は様々な反射光に照らされていたのかと。 それを取り除くことによって「もこもこ感」がでたのかと。

そんなPLフィルターですが、35mm判で撮っていたころは頻繁に使っていました。

リバーサルフィルムは、特にベルビアとPLフィルターの相性は抜群でした。 青空を撮るときは必ず装着。盲目的に。 ただ、中判に移行してからは、フィルターを買ったものの、その出番は少なくなりました。

その理由は、使わなくても空を青く写せるから。

おそらくレンズ性能によるものだと思いますが、PLフィルターを使わずとも、自然に深い青色を写真に落とし込めるので。 ただ、PLフィルターの利用利点は、空の青色以外にも、水面の透過や、アスファルトを黒く写せるなどもあるのですが、それでも使うことは滅多になくなりました。

上の写真も、雲の「もこもこ感」を撮るために使ったと言うよりも、少し壁にぶつかったため、いろいろと試した結果のひとつ。 正直、手当たり次第にあるものを使っただけだったりします。

たしかに、PLフィルターを使った写真はインパクトもあり、かといって現実離れし過ぎた写真にもならず、 そう考えればPLフィルターは「良い写真」を作る上で優秀な道具なのかと。

ただ、ぼくは優秀な道具を使うと、「写真が詰まらない」と、そう思ってしまいます。 仕事で結果を出すための「写真」なら躊躇なく使用すべきと思うのですが、ぼくがやっているのは趣味の写真。 時間がかかっても、その上達の「道筋」も楽しみたいと。 安易な上より、もっと上に行きたいと。

それが、本当の「PLフィルターを使わなくなった理由」なのかも知れません。

PLフィルターは優秀すぎます。
誰でも少し違った写真を作ることが出来るから。
それは、デジタルのレタッチに似ているのかと。

それらを否定するつもりはありませんし、むしろ使いこなしたい。 でも、その前に基本的なスキルを磨きたいですし、そっちの方がやっていて楽しい。 そして、PLフィルターやレタッチは、その基礎的なスキルがあってこその手段かと。

優秀な道具を使うには、使う人間も優秀にならないと、その道具を使いこなすことは難しいと思ってます。

ですので、将来的にはPLフィルターやレタッチを本当の意味で使いこなしたいです。

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カテゴリ: 写真 | 筆者: kenji  | 投稿日: 2017/12/06

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