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星の「軌跡写真」が消えていく

フィルム写真

上の写真は、北海道の桂沢湖で撮ったもの。

星が流れて線状になった「星空写真」。
それは北海道で撮りたかった写真のひとつです。
そのため、深夜に山奥へ行ってきました。

広い駐車場には誰も居ないはずなのに、何かの気配は感じます。
遠くからは「ぴーぴー」と鹿の鳴き声も届きます。
近くからは「かさかさ」と葉の擦れる音も。

たまに近くの国道を通り過ぎるのはクルマ。
ハイビームのヘッドライトは、つかの間の視野をもたらす。
すると、そのときばかりは聞こえる音も途絶えます。

リアルにヒグマが怖かった...

そんなわけで、たまに「わっ」とか大声を出しながら撮った1枚だったりします。

写真リンク: Starlight l 67 PHOTO

そんな星空写真ですが、昔は上の写真のように星が線状に写るものが主流でした。

肉眼で天の川が見えるほど星を明るく感じたのですが、だからといって写真に収めるのは難しい。 普段の撮影とは違って、カメラの設定も撮り方も特殊。 だからこそ撮ってみたかった星空写真です。

フィルムの感度は、ISO100。
絞りは一段絞って、ピントは無限に。
シャッタースピードはバルブ。
一応レリーズは装着。
もちろん三脚も。

構図を極めるには少しの天体知識も必要。
小さい頃、頻繁にプラネタリウムへ連れて行ってくれた親には感謝です。

シャッターを押す前にやることは、ファインダー窓をアイピースシャッターで遮断。 ミラーアップ。タイム露出オン。

そしてシャッターボタンを押します。

あとはしばらく待つのみ。
このときは10分間の露出を予定。
その間はクルマの中で待機しておりました。

時間になったらタイム露出ボタンを押してシャッターを閉じる。
そして、現像は+2の増感でお願いしました。

こんな撮り方をすれば、星が線状に写ったりします。 ただ、赤道儀を使えば星も点状に写り、天の川も撮れるのですが、一緒に写る地表や木などの星以外のものはブレてしまいます。 なので、ぼくはこっちの「星が線状に写った写真」の方が好きだったりします。

ただ、この手の「星の軌跡写真」は、最近見かけることが少なくなりました。

長時間、シャッターを開けてセンサーで光を捉え続けると、デジタルカメラはバッテリーを消耗してしまいます。 それでも10分くらいなら問題ないみたいなのですが、そもそも、デジタルカメラには「高感度」という長所があるので、 それを活かせば、短時間で「点状」の星を写すことは可能。

そのためか、星空に限らず長時間露出の写真に出会うこと自体、少なくなった気がします。 というぼくも、デジタルの高感度の恩恵を受けて、天の川を撮りたかったりしていますし。

点状の星と、線状の星。

「どちらが優れているか?」という問題ではないのですが、道具の性能的に星は「点状」に写すのが現在の主流かと。 そう考えれば、星を「線状」に写した写真は主流から消えていく運命なのかと。

それは時代の流れだとは思うのですが、少し寂しくも思ってたりしています。

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カテゴリ: 写真 | 筆者: kenji  | 投稿日: 2017/12/04

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