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8Kを超える写真の価値

フィルム写真

上の写真は、北海道は三笠市にある「三笠鉄道記念館」で撮ったもの。

被写体は施設の建物ですが、少し亀裂は走っているものの、特にこれといった特徴もない、ただの壁。 わざわざそこで撮る必要も無かった被写体ですが、実験を兼ねて写真にしてみました。

特殊な模様が施された朱色の外壁。 時間経過で表面には亀裂が入るも、そこには修復も施されている。 そんな現象で造られた地形には、人工物にもかかわらず、どこかに自然を感じてしまいます。

そんな「ぼくの感想」ですが、誰も共感してくれなかったりします。

たしかに、ただの壁ですし。 歴史ある壁というわけでもありませんし、名のある職人さんが造った壁でもないですし。 北海道で撮ったとか、鉄道施設で撮ったとか、そんな背景と写真の結びつきも皆無ですし。 これを「良い」と思うなんて、不可能に近いのかと。

それでも、ぼくは100点ではないにしろ、この写真に魅力も可能性も感じてます。 そう思うのも、ぼくだけがこの写真を大きなサイズで見たことがあるから、なのかもと。 写真を作る工程で、長辺が8,000pxを超える画像を見ているからなのかと。

写真全体を一度に、「1枚の写真」として見ることで分ることがあるように、 一部分をクローズアップして見ることで分ることもあると思いますし、そう見る楽しさもあるかと。 そして、ここでいう「分る」ということは、美しさであったり、醜さであったりし、それが写真の「良さ」に繋がっていると思うのです。

ただ、この「写真の見方」は、結構メジャーなやり方なのかと。

写真展に行けば、大きなサイズの写真もたまに出会います。 アンドレアス・グルスキーさんの写真展では、3mを超える作品も。 スーパーカミオカンデを写したものは、長辺が3.6mにも及びます。

そんな大きな写真を見るとき、遠くから写真全体を見たと思えば、写真に近づいて細部を確認するように見る人も多い。 これは写真に限らず絵画でもあるかと。 中でも油絵は顕著。 とくにゴッホさんの重ね塗りは、近づいてその厚さを3次元的に見てみたくなるものです。

それと同じことを、ぼくはPCのモニターでやっているのかと。

そう考えると、4Kや8Kのような大きな画像ファイルは、大きな紙への印刷や対応モニタで美しく見ること以外にも、その価値が発揮されると思います。 モニタ上で拡大して細部を見れる写真。 それも新しい写真の楽しみ方の「ひとつ」かと。 それは、ポジ原版をルーペで覗く楽しさと似ています。

そして、それを可能にするのは、フルサイズ機以上のデジタルカメラと、中判以上のフィルムカメラ。

まだまだ、オールドファッションも現役でやっていけそうです。

参考: オールドファッションが現役で戦うために必要なことは「ネットからリアルへの流れ」

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カテゴリ: 写真 | 筆者: kenji  | 投稿日: 2017/11/30

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