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一般的な「良いもの」を撮る詰まらなさ

フィルム写真

上の写真は、北海道の夕張市は「南大夕張駅跡」で保存されている客車内で撮ったもの。

北海道は無料で遊べる場所が多くて、ここもそんなスポットのひとつです。 その昔、夕張が炭鉱で栄えていたころに活躍していた「三菱大夕張鉄道」。 ときは流れて鉄道は廃線となり、車両は放置されていましたが、それは時代を知り得る貴重な産業遺産の側面も。 現在は、有志により良い状態で保存されています。

参考: 三菱大夕張鉄道保存会 | 北海道の歴史を語る、貴重な産業遺産を守ろう

古き良き時代の「もの」も、当時は流行のデザインを取り入れた最先端なもの。 しかし月日は進み、そのデザインは流行から外れ、技術面でも時代遅れな不便なものに。 そうなると大衆は新しいものと入れ替えるように、過去の遺物として捨ててしまいます。

それでも、しっかりとデザインされたものには、同時に創り手の物語が深く刻まれているもの。 それは、時代が進んでも変わらない価値であり、解かる人には解かるもの。 考え抜いてデザインされたものは、いつの時代もアートとして人の心を動かし続けるのかと。

その良い例が、「三菱大夕張鉄道」なのかと思いました。

写真リンク: Passenger train l 67 PHOTO

ただ、この写真を撮ったとき、そんな背景は一切気にしていませんでした。 そして、そのストーリーを写真に乗せるつもりもありませんでした。 極端にいえば、車両を撮ったつもりも無かったりします。

たしかにノスタルジックな車両は美しく、その背景を知れば、さらに美しく感じられるのかと。 そんな美しさを写真に写し込めば、「良い写真」になりうると。 そうも思いましたが、それだけでは何か物足りないし詰まらないと思ってしまいます。

もっと、その「もの」の本質を知りたいですし、それを撮ると自分好みの「良い写真」になることを知っていますし。 なにより、そこまで行くことが楽しいですし、写真のおもしろさだとも思っているから。

世間一般的な「良いもの」を撮るだけでは物足りない。かといって、カウンターカルチャー的に撮っても詰まらない。 世間一般の価値観は気にせず、ぼくの中にある基準で感じた「良いもの」を撮りたいのです。

おそらく、ぼくは客車を見ながら、別のものを見ていました。
それは、別の被写体でも当てはまること。

そこら辺に気付けたので、ぼくは写真を好きになったんだと。
同じことをずっと続けているんだと。

そう思っています。

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カテゴリ: 写真 | 筆者: kenji  | 投稿日: 2017/11/30

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