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フィルム写真が人気な理由とポジフィルムが不人気な理由

フィルム写真

写真をはじめると、その意味を「真実を写す」と解釈するよりも、「光の画(フォトグラフィ)」と考える方が腑に落ちるようになりました。

遠近感やパースのつき方、色など、人によって「真実」の捉え方に違いがあるとは思うのですが、仮に「人の眼で見た景色」がそれとするならば、その「真実」を写真で表現することは難しい。 そして、限りなく「真実」に近い写真があったとしても、それが「良い写真」と思えるかは別問題で、むしろ「真実」から少し離れた描写の写真の方が良いと思えることも多々。 ですので、撮りたい写真には「真実性」を求めてなかったりします。

思えばフィルムの良いところも、そこなのかも知れません。

色の「真実性」が低いと言えばそうなのですが、そのズレ方が自然と言いますか、ズレても全体のバランスは調っていることが多いので、 それが「フィルムっぽさ」であり、フィルムの良いところのひとつなのかと思います。 それをデジタル機で再現しようとも、狙ったズレは、やはり自然なズレとは異質なもの。 そう考えれば、どちらが良いという話ではないと思うのですが、少なくともフィルムでしか作れない写真もあると、そう思えます。

そんな「フィルムっぽさ」を演出できるのは、おそらくネガフィルム。 ラチュードが広いことの長所も短所も、全てが「フィルムっぽさ」に繋がっているのだと思います。 一方、ポジフィルムは、いわゆる「フィルムっぽさ」とは違う特徴のあるフィルム。 ズレが生まれることは多いのですが、ネガフィルムのズレほど良いとは思えません。

ポジフィルムは色の再現性が高いと言われているのですが、それでも「真実」とは違う写真が生まれます。 そもそも、富士フィルムからは数種類のポジフィルムが販売されているのですが、人気があるのは「イメージカラー」の色彩が強調されるフィルム。 自然な発色を期待できる「ナチュラルカラー」や「リアルカラー」のフィルムは、2番手以降だったりするそうです。

結局のところ、ポジフィルムで撮った写真は、皆が知っている「フィルムっぽい写真」ではなく、かといって「デジタルっぽい写真」でもない、言ってみれば「第3の写真」なのかと。 その人気が出ない理由は、やはり皆が知っている「フィルムっぽさ」とは違うからなのかと。

フィルム人気の外側で、細々と生きているポジフィルム。
再び、日の目を見る日は来るのでしょうか?

すこし楽しみだったりします。

参考: 今のうちに「ポジフィルムの原板」を見ておいた方が良い3つの理由

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カテゴリ: 写真 | 筆者: kenji | 投稿日: 2017/07/26

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