ホウレン草を沸騰した塩湯に10秒。
水で冷やして、カットして、水気は握ってきります。
皿にもって醤油をかければ「」の完成です。
本当は「おひたし」の名前通り、だしを利かせた汁に1時間ほど浸すらしいのですが、うちの家の「おひたし」はこれ。
食卓に青野菜を足したいとき、箸休めが欲しいとき、ホウレン草が安かったとき、そんなサブ的な一品なので、時間はあまりかけたくない。
ですので、こんな適当調理になったわけです。
ただ、守るポイントは抑えていまして、それは茹で時間が10秒なところ。
ここだけは適当料理でも外せない。茹ですぎるとしゃきしゃき感は無くなりますし、味も全て湯に持っていかれる。
かといって、茹で時間が短すぎると生野菜のまま。
湯の量や野菜の量で若干の調整はするものの、おおむね10秒がベストだと思ってます。
それを知ったのは、ケンタロウさんのレシピ本。
ぼくはあまりレシピ本を読まないのですが、ケンタロウさんの本は好き。
普通のレシピ本は、作り方を細かく書いてくれているので、とても勉強になるのですが、数字が多いし、調理工程も多いので、なんだか辞書のような存在。
一方、ケンタロウさんのレシピ本は写真が大きく、文字は少なく、調理工程も少ない。
そこから伝わってくるものは「作り方」ではなく、「作る楽しさ」でした。
それでも、「外してはいけないポイント」は抑えてくれています。
普通のレシピ本では、細かく丁寧に、すべての調理方法が網羅されているので、「絶対に外してはいけないポイント」は埋もれてしまいがち。
もちろん、すべての工程が重要だと思いますし、それを欲しいと願っている方も大勢いる。
ですが、ぼくのような適当に作っている人間からすると、極力、省けるものは省きたい。
そんなとき、はじめから「絶対に外してはいけないポイント」だけを抑えてくれるレシピ本は、本当にありがたいのです。
レシピの分量はグラムではなく比率だけでいい。
食材の切り方も専門用語は使わずで目的を言ってくれればいい。
なにより料理の方向性だけを熱く書いてくれればいい。
そんなレシピ本をぼくは願っているのですが、ケンタロウさんのものはそれに近いです。
そして、これから料理をはじめる人も、そのようなレシピ本から入るのがいいかと。
料理を難しくしているのは「数字と工程の多いレシピ本」かもしれないので。
ケンタロウさんのレシピ本。
これから料理をはじめようとしている方にもおすすめです。
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