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それでも「いろごはん」と呼ぶ理由

地方の珍しい食べものも、そこに住んでいる人達は「日本全国にあると思っていた」、なんてことはよく聞くお話し。

こんなにも美味しいものが、自分のところだけの限定なはずはないと。 だれもが好きで、スーパーにも多く陳列されているものだから、きっと日本のどこのスーパーへ行っても同じ光景が広がっているのだと。 地方の人はそう思うものなのかも知れませんが、人が多く集まるところには、最小公倍数的に厳選されたものが並んでいるもの。

そんな場所に地方の珍しくて美味しいものが入ったとしても、一刻の「流行」が生まれるだけで、それが「文化」に昇華することは難しい。 なぜなら、珍しいものは「新鮮」という刺激が強いので、それを目当てにしている人も多いと。 そんな人達は、その刺激に慣れてしまえば次の別な刺激を求めてしまいます。 結局、「珍しくて美味しいもの」は「流行」を作るだけの存在となってしまい、「文化」を構築している「普通に美味しいもの」には入りずらいのかと。

つまり、東京の「文化」となるには、「珍しい」を突破して「普通」の仲間に入る必要があると思うのです。

そんなことを考えながら作ったのは「いろごはん」。 それは具と米を味付きの出汁で一緒に炊いた、いわゆる「炊き込みごはん」のことで、「いろごはん」の呼び方は奈良を中心とした関西地方で使われているらしいです。 うちの両親はふたりとも関西出身なので、実家では普通にこの呼び方が使われていました。

ですので、小さい頃は「いろごはん」という呼び方が日本全国で共通のものと思っていました。 それが違うと気が付いたのは、いつの頃かは忘れてしまいましたが、小さい頃からの習慣は消えないもので、いまだに我家では「いろごはん」の呼び方を使っています。

鶏肉、しめじ、油揚げ、ごぼうを炒めておきます。
味付けは、醤油、白だし、酒、味醂。

それを水に浸けておいた生米と共に出し汁で炊く。
出し汁の味付けは具のそれと同じもの。

白米のときより少し長めで炊くと「おこげ」が出来て美味しいです。

いろごはん
いろごはん。

おいしい一品。
こんな日のおかずには「きゅうり」を添えたくなります。
そこに「味噌汁」を併せれば完璧な和食の食卓。

具が小さ目で食べやすいのか子供たちの評判もよく、「いろごはん美味しい!」と言ってくれます。
ただ、小さな子供たちも普通に「いろごはん」の言葉を使っているところが少し引っかかります。 「炊き込みごはん」という言葉を教えた方が良いのかと。

少し考えましたが、一番良いのは「全て」を教えることなのかと。 その上でどのような言葉を使うかを自分で選択してほしい。 世間の「流行」や「文化」に左右されず、それを知ったうえで自分の中に自分だけの「流行」や「文化」を作って欲しいと。

それは、大人のぼく自身にも言えること。 やはり、世間を知ったうえで自分だけの「流行」や「文化」を持つことは「楽しい」ですし、なにより「楽」だと。 世間の「流行」を知らないと自分の世界を狭くしてしまいますが、その流れに乗るのは疲れますし、流されずに自分にとっての「良いもの」を選んでいたいですし。

そんなわけで、いまだにぼくは「いろごはん」の言葉を使ってたりするのです。

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カテゴリ: 家ごはん | 筆者: kenji  | 投稿日: 2017/12/19

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