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出る杭を打つ人の正義を考える

ドリル

「ついに来ちゃったか...」と。

原木に「しいたけ菌」を植え付けるスピードが落ち気味なのですが、その理由はわらず。 飽きてきたのかと。楽しいと感じられなくなったのかと。恐れていたそのときが今なのかと。 先日、心配のような、諦めのような、そんなことを考えてしまいました。

参考: ただ作業の「楽しさ」が怖かった

いつもだと、ペースが落ちてくる要因は、夕方ごろの疲れだったリ、寒さや雨といった悪天気だったリ、原木に穴をあけるドリルの刃の寿命だったリ。 ですが、この日はどれも見当たらず。 元気ですし、暖かいですし、穴もきれいにあいていますし。 でも、「そういえば、ドリルの刃をしばらく換えていなあ」と、気付いたりも。

割と消耗品だなと感じることの強いドリルの刃。

すり減っていくのは穴を丸くするための刃で、使っていると目視で確認できるほどに短くなってしまいます。 この刃が切れなくなると、あけた穴に「バリ」が残って、「しいたけ菌」を植え付けるときに邪魔となって、スピードが落ちる。 ですので、この「バリ」が、ドリルの刃の交換タイミングの目安になったりするのです。

ただ、すり減った刃も、やすりで研いであげれば復活するので、ついつい交換をためらってしまうのですが、 復活してもすぐに「バリ」がでて、また研いでと、その繰り返しに時間がとられて、やっぱりスピードは上がらず。 ですので、刃を研ぐのは2回までと。つまり、ドリルの刃の交換タイミングは「3回目の刃を研ぎたくなったとき」に決めていたりします。

本当は「あけた穴の数」で刃を交換したいのですが、同じにみえるドリルの刃にも、当たり外れがありまして、長持ちするものと、すぐにダメになるものがあるので、「あけた穴の数」を目安にすることはできず。 その差はけっこう大きくて、倍ほどの差も珍しくなく、「あけた穴の数」で刃を交換してしまうと、もったいない刃が出てきたり、そこまでもたない刃があったり。 そのためドリルの刃の「個性」に適した交換タイミングの目安が必要だったりするのです。

そして、この日の「しばらく換えていなかったドリルの刃」。

平均的な寿命の3倍は使っていた気がします。「バリ」も出ず。 交換していないことに気付いたのも、穴があかなくなったから。 穴を丸くする刃よりも先に、穴を堀すすむ刃がダメになったようす。 その刃を研ぐこともできるのですが、よくみれば穴を丸くする刃は、減っているというよりも、消えかかっている...

そんなわけで、このドリルの刃は、一度も研いでいませんが交換することに決めました。

久しぶりの新品ドリルの刃。 穴をあけていくスピードは速いですし、あけた穴は「しいたけ菌」も入れやすい。 かなりのスピードアップ。

原因は「恐れていたもの」ではありませんでした。

ドリル

つまるところ、そのドリルの刃が優秀だったのかと。

「優秀」といえば聞こえはいいですが、終わってみればイレギュラーを発生させた不純物だったなと。 ドリルの刃は消耗品なので、できれば良し悪しの個性はない方がいいなと。 そう考えると、「出る杭は打たれる」ということわざの別の解釈も考えてしまいます。

杭とは「優秀な人」であって、そんな人は周りから妬み恨まれ叩かれて足を引っ張られるよ、という意味が「出る杭は打たれる」にはあるのかと。 でも、社会をひとつの生体として、個人はその構成要因としてみたとき、 「優秀な人」はイレギュラーを発生させる不純物な存在になるので、それを排除するために「出た杭を打つ必要」もあると。

そもそも、「杭」は1本ではなく複数本で使用されることが多く、画一的な「個」で、個性的な「全」をつくりだすものかと。 そう考えれば、「出る杭は打たれる」には「杭だから打たれる」という戒めもあるのかと。 つまり、優秀な人は「杭」になってはいけないと。「全」の中で優秀さを発揮するのではなく、「個」で個性を出して言った方がいいと、そんな意味もあるのかと思ってしまいました。

もうひとついえば、出た杭を打つことも必要だと。 個性的な「全」をつくりだすためには、画一的な「個」が必要になるので、周りが「出る杭を打つ」ことは、いわば「全」の中の自浄作用なものかと。 きっとそれが優秀な人を叩く人の正義なんだと。

まあ、ぼくは、ひとりでポツンとしている杭になりたいかなと。

そう思ってたりします。

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カテゴリ: とかち暮らし | 筆者: kenji  | 投稿日: 2018/05/07

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