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【にぎらずし】雪国の家庭で作る「すし飯」がおいしい理由

新得町

山形県に住んでいたとき、キッチンには謎の小窓がありました。

扉付きの20cm×20cmの窓。というか穴。網戸のようなフィルターもなく、開けると外と通通に。 最初は意味も分からず、触れることもなかったのですが、ふと料理中に開けてみると、外気が勢いよく部屋に流れ込んできました。

つまるところ、山形は雪国なので冬の冷え込みは厳しい。ですので家の作りは頑丈で、気密性も高い。 きっと、キッチンの換気扇を動かしても、外気の入り込む余地がなく、排気は上手くいかない。 そのため、外気をとり入れる小窓が必要なのかと。この子窓はそのためなんだと解釈してました。

それからは換気扇を動かすときは小窓を開けるようにしたのですが、冬の山形県の外気は冷たく、部屋の温度も一気に下がったしまうため、 揚げものだったり、焼き魚だったリ、そのとき以外は小窓が全開になることもありませんでした。

ただ、けむりが出ない料理のときでも、小窓が全開になることはありまして。

それは「すし飯」を作るとき。 炊きたてのごはんに寿司酢を加えて、切るように混ぜるのですが、その後は粗熱をとるためにうちわで扇ぎます。 そのときに小窓から勢いよく流れてくる冷気を利用すると、「すし飯」は一気に冷めておいしいものとなるのです。

「すし飯」が早くできあがるメリットもあるのですが、それ以上に美味しく仕上がる気がします。 「すし飯」の一粒一粒がしゃきっと。酸味もいい具合に感じられるものに。空気がきれいな田舎なら尚更。都会の空気では違う香りが入り込む恐れもあるので。

ですので、山形県に限らず、雪国の田舎に住んでいたときは、「すし飯」を作るのに、冷たい外気を使っていたりするのです。

雪国

そこへいくと、北海道の十勝の冬の外気も、「すし飯」づくりには適した低温ときれいな空気。

先日も手巻き寿司用の「すし飯」を作ったのですが、やっぱり外気で冷やしました。 キッチンで炊きたてのごはんに寿司酢をあわせて、その後は外へ。 この日も気温は氷点下。熱々の酢飯からは湯気がもっくもく。 冷ますときは混ぜない方が良いらしいのですが、この日は混ぜました。 その方が良く冷めるので。早く家の中に戻れるので。やっぱり外は寒いので。

「すし飯」を勢いよく混ぜると、湯気はさらにもっくもく。 気温が低いためか、立ち昇った湯気はなかなか消えることもなく、風もなかったので大きな雲に。 それがオレンジの街灯に照らされて、なんだか幻想的な景色となってました。「すし飯」を冷やしていただけなのに。

やっぱりおいしい、外気で冷やした「すし飯」で作った手巻き寿司。 ついつい海苔の上に乗せる酢飯も多くなってしまいます。 それを見越して「すし飯」は多めに作ったのですが、足りなくなったのは海苔でした。

しかたなく、海鮮丼にして食べようかと思ったのですが、にぎり寿司もいいなと。 でもめんどくさいなと。ただ、「おにぎらず」が市民権を得たように、にぎらない寿司があってもいいのかと。 「にぎらずし」があってもいいのかと。

にぎらずし
にぎらずし。

皿に酢飯を乗せて、その上にネタを乗せる。
醤油を垂らして、お箸でそのまま一口で。

ちょっと「にぎらずし」 で調べてみたけれど、同じことを考える人は多くいたみたいだけど、 出てくる画像は「巻き寿司」だったリ「手巻き寿司」だったり、ラップで握ったものだったリ。 そこへいくと、ぼくの作った「にぎらずし」は、ほんとに握らないもの。 これが本当の「にぎらずし」と思ったりも。

まあ、ちょっと食べずらいけど。
箸は必須になるけど。

ただ、この「にぎらずし」が成立するのも、「すし飯」の一粒一粒がしゃきっとしているから、なのかと。 にぎらなくても程よくまとまり、粒と粒の間の隙間も多いので、口の中での崩壊感はたまらない。 そんな雪国の冷たい外気を利用したおいしい「すし飯」があるからこそ、この「にぎらずし」も成立するのかと思います。

子供は大変だから海苔があった方がいいと思うけど、大人は慣れれば、手巻き寿司よりも「にぎらずし」の方がおいしい気も。

次も「にぎらずし」で食べてみようと思います。

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カテゴリ: とかち暮らし | 筆者: kenji  | 投稿日: 2018/03/12

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