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ハスカップにみる生産者育種の重要性

しいたけ

先日、「特用林産物」に関する講習会を受けてきました。

特用林産物とは、田畑で栽培される「農作物」に対して、森林や原野で栽培採取される産物の総称です。 キノコ類も特用林産物に含まれるのですが、胡桃や山ぶどうも特用林産物のひとつ。 受講した講義の中ではハスカップの紹介もありました。

それはとても興味深い話だったので、忘備録的に書いておきたいと思います。

「北海道で採れるもの」くらいしか知らなかった、ハスカップ。 その自生地域は、苫小牧のある東胆振から太平洋沿いに、襟裳岬、釧路、根室、知床まで。遠くは利尻島と奥尻島でも。 湿地帯に多く見られる植物なのですが、内陸の方でも自生が確認されています。今でも千歳空港の近くを探せば自生株が見つかるのだとか。

ただ、食用として活用されていた地域は東胆振らしく、今では多くの地域でハスカップが栽培されているのですが、 その果樹も元々は東胆振の「勇払原野」で自生していたものと言われています。

そもそも、ハスカップは酸っぱく、とても食べられるものではなかったのだとか。 それでも、中には甘味を感じられる実をつける果樹があり、それを選抜育種した結果が今のおいしいハスカップに繋がっているそう。 それは「生産者育種」と呼ばれるもので、ハスカップに関しては、全てが生産者さんの作った品種だったりするそうです。

北海道のハスカップが有名になったのは、おそらく洞爺湖サミットのとき。 首脳陣の並ぶ宴席にコンフィチュール(ジャム)としてハスカップが出されました。 ただ、それ以前からハスカップを使った商品は多くあり、千歳空港のターミナルビルには専門店もあります。 そのお店は「株式会社ハスカップ」さんが運営されていて、会社では昔から多くのハスカップを使った商品を生み出されています。

椎茸

そんなハスカップの歴史を改めて眺めてみると、絵に描いたような地方の活性化事案だと気付きます。

その土地にしかない産物を、その土地の人しか食べていなかったものを、それらを栽培し、加工して商品化し全国に送り出す。 そこには「生産者育種」の存在があり、それがあっての地域ブランドなのかと思いました。

ちょっと応用は難しいですが、そんなことも頭の片隅に置いておきたいと思います。

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カテゴリ: とかち暮らし | 筆者: kenji  | 投稿日: 2018/03/05

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