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暖房に薪ストーブを選ぶ「十勝っぽい」理由

薪ストーブで前髪を焦がしてしまいました。

薪を追加するためにストーブの鉄の扉を開けると、酸素が一気に炉へ供給されました。 すると燻っていた薪も激しく燃えだし、扉の外まで炎が上がったのですが、それに気づかず炉に顔を近づけると、なにかがチリチリと。

「もしかして髪が燃えたかな?」と思って、確認のためもう一度おなじことをすると再びチリチリ。 付近に漂うのは人毛の焦げた嫌な臭い。やはりぼくの髪が燃えたみたいでした。前髪はティリティリ。 今後は気をつけようと、ひとつ勉強になりました。

そんな薪ストーブですが、十勝では割とポピュラーな暖房器具。

どこの家でも使われているものではないと思うのですが、町内をドライブしていても、「煙突のある家」と「詰まれた薪」の光景はよく目にします。 春先だったか、毎日、畑で薪を手割りしているおばあちゃんも。日に日に大きくなっていく薪の山を観察するのが楽しみでした。 そういえば、「薪は機械より手で割った方が早い」と語る人も多いのですが、真相はわかりません。

そんな薪ストーブは、ぼくの中での話ですが、費用対効果を無視した「ロマン」ある暖房器具だと思っていました。 灯油のストーブよりも点火に手間暇がかかりますし、薪の管理や煙突の掃除など、燃料費に加えてランニングコストも発生するので。

ただ、それでも多くの人が薪ストーブを使うのは、それによって得られるものが、手間やランニングコストよりも大きいのかと。 それは「ロマン」だけでないのかと、そう思いました。 現に、ぼくの前髪を焦がした薪ストーブも、決して「ロマン」を求めたものではありませんし。

熱帯で生まれた「しいたけ」が冬の北海道でも収穫できるのは、薪ストーブでビニールハウス内を暖めているため。 3重構造のビニールハウスは保温性が良く、外気が氷点下でも、薪を燃やせば「しいたけ」は成長してくれます。

では、なぜ灯油のストーブではなく、薪ストーブを使うのかといいますと、それは薪が豊富にあるからです。

原木から「しいたけ」を発生させるのですが、その発生回数には限りがあり、繰返し使っていると打ち止めとなります。 そんな「使い古した原木」は、中がスカスカとなり軽くなるのですが、薪としては使えるもの。 そのまま処分するのも大変なので、燃料としてリサイクルするのが一番の得策なのです。

そんなわけで、ぼくの周りの農家さんたちは薪ストーブを使っています。

山でミズナラの原木を調達し「しいたけ菌」を植え付ける。
森で原木を寝かせて菌を育てて、ビニールハウス内で「しいたけ」を発生させる。
使い終わった原木は、冬の暖房に利用。

無駄のない良い循環かと。

ただ、それはエコロジーを考えたことではなく、そこにあるものを利用した結果なこと。 ですので、そこの薪ストーブには「ロマン」はおろか、「エコロジー」の精神もありません。

もちろん、補助的に別の暖房器具を使うこともあるようです。
それでも費用効率を求めた結果が「薪ストーブ」に落ち着くあたりに、十勝っぽさを感じてしまいます。

参考: 原木椎茸の撮り方、食べ方、育て方

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カテゴリ: とかち暮らし | 筆者: kenji | 投稿日: 2016/12/10

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