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ときの流れを速く感じる十勝地方

先日の台風9号(2016年)は、北海道の十勝にも被害をもたらしました。

増水した河川では、濁流が堤防を超えた場所も多かったです。 そんな大雨も朝には止まり、仕事がはじまる頃には青空も見えていました。

そして、ぼくの仕事場は屋外。 台風は通り過ぎたものの風は強く、分厚かった雨雲は勢いよく流されて行きます。 そんな光景を見ながらの作業。それは、普段から「写真目線」のぼくにとっては拷問に近かったです。

空気が澄んでいるせいか、いつも以上に空の青さは濃く、それは秋を感じさせるもの。 遠くの緑も深く、葉のディティールもはっきりと見える。 そして、流れる雲は筋状となり、その粒状感は写欲を刺激します。 それはおそらく、ポジフィルムの中判や、フルサイズ以上のデジタルでしか撮れない被写体なのかも知れません。 おそらく「ワンポイントのいらない写真」が撮れそうです。

ただ、撮りたい気持ちはあるのですが、そこは仕事中。

せめて肉眼で楽しもうと空を眺めるのですが、5分経つと、それは既に別の風景。 強い風のために、撮りたい景色は速いスピードで更新されてしまいます。 そのため、何度も頻繁に、空を見上げてしまいました。

そんなことを繰返していると、心に生まれたのは「焦り」の気持ち。

強い風で流されていく雲を見ていると、なんだか「置いてけぼり」をくらっているようです。 前職は屋内で仕事が完結することが多く、外が見える窓も少ない。 そのため、良い景色が現れていても気が付かなかったのですが、今の仕事は外での作業なので気付きやすい。 それは「良いこと」だと思っていたのですが、仕事中で撮れないときにも気付くので、結構「拷問だな」とも思うのです。

そして、台風の後の空だけがぼくを置き去りにするのではなく、日々の景色にも置いていかれています。

写真は過去にないぐらいのペースで撮っているのですが、いつもお世話になっているフィルムの現像屋さんは店舗移転のため現像サービスを停止中。 そのため写真は未現像のまま。撮った写真を見れないまま、次の撮影にでかけています。 それでも技術の完成された方なら良いとは思うのですが、ぼくはまだまだで、調整のためにも、できれば前に撮ったの写真を見てから次の撮影に行きたいのです。

なにより、最後に出来た写真は1ヶ月も前に撮ったもの。 その後に多くは撮っているものの、見ることのできる写真は1ヶ月前で止まったまま。 その写真と、実際の季節の距離は広く開けられ、ここでも「置いてけぼり」をくらっている気になってしまいます。

ですので、少しフィルムの限界を感じています。

よく、「十勝の時間はゆっくり進む」とも言われていますが、それは万人に当てはまることではありません。 むしろ、季節の移り変わりを感じる機会も多いので、都会よりも時間の進み方は速いのかも知れません。

時間の進み方は相対的。

ぼくの中での十勝は、時間の進み方が速いみたいです。

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カテゴリ: とかち暮らし | 筆者: kenji | 投稿日: 2016/08/28

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